背後の彼
彼が亡くなった
という事を

すぐには理解出来なかった。

教室の
彼の机の上に
花が生けられ

彼が亡くなった事を
理解せざるを得なくなってからは

毎晩、お風呂に入っているときや
1人で部屋にいるとき

家族に気付かれぬよう
静かに、思い切り
泣いたものだ。


そしてなぜか、私は

恋愛

というものを
しなくなってしまった。
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