背後の彼
彼の事を忘れられない
というのでも

好感の持てる異性に
出会わなかった
というわけでも

ないのだが

ただ何となく
そういう事に関わる気になれなくなってしまったのだ。


彼の事なんか思い出したからか
帰りにコーヒーを飲んだからか

どうしても
これから夕飯を作って食べる気には
なれなかった。

私は冷蔵庫から缶ビールを取り出すと

プルタブを引いて
勢いよく飲み干した。
< 33 / 78 >

この作品をシェア

pagetop