寂しくなんかないしね

そっと、覗いていた窓枠に手をかけ様子をうかがう。
「ありっ? 消えた。」

どこに行ったのかと窓から西野くんを探すが、彼の姿は見えない。


「…誰が、消えたって?」
「ひいっ! に、にし、にしのくんっ!」


いきなり後ろから声をかけられ、プチパニック。

「えっと、その、あの、あっ! 犬がね! 犬がいたの! 死んだうちのタマそっくりでさぁ〜」

(わ、我ながらひどい言い訳…)

「…嘘でしょ。 俺、さっきまでそこに居たし。」

ばれたぁぁぁ〜!
3秒ももたなかったぁぁ!

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