ベンチで今日も先生と。
「…」
高校の教師は、ハゲの頭の硬いオヤジしかいないと思っていた。
先生みたいな、若いやつもいるんだな……
「あ…終わったみたいだな」
遠くから、生徒の声が聞こえてきた。
「……本当だ、俺そろそろ行かないと」
「じゃーな、"水野先生"」
帰り際に、"水野先生"と言ってやった。
「おう、直井」
ポンポンッ
「!」
今、頭を叩いた……?
考えているうちに、先生はどこかに消えていた。