春風~HARUKAZE~
*





「周ッ。今日の放課後、予定ある??」

「…別にないけど。何だよ??」

「良かった。あのね…」





「…一緒に、帰れないかな…??」

「えっ…!?」





藍の後ろから佐々木がヒョコッと顔を出して言った。





「周、予定ないんでしょ??いいじゃない。」

「まぁ…そうだけどさ。」

「あの、無理しなくていいの…。」





佐々木は不安そうな声で言った。





「周ッ!!」

「わかったよ。…じゃあ教室で待ってる。佐々木は委員会あるだろ??」





僕は、藍におされて言った。





「そうだった…。忘れてたよ…。」

「いいよ、待ってるから。」

「うん。本当にごめんねッ。」





佐々木は申し訳なさそうに言った。

その様子は、『付き会えない』と言った時のハルカのようで…





…本当に…似てるよな。





最近、佐々木がハルカに見えることが多くなっていた…。
< 21 / 130 >

この作品をシェア

pagetop