春風~HARUKAZE~
「長倉クン!!終わったよ。ごめんね、待たせちゃって…。」





佐々木が走ってきて言った。

ハァハァしている。





「謝んなくていいから。行こ??」

「うッうん…。」





僕と佐々木は無言で校門へ向かった。





…なんか、話さないと…ッ。





「「あのさっ…。」」





「あ…ははッ。」

「ふふッ。」





僕たちは、二人で同時に言ったことで、何だか緊張が解けて普通に話せるようになった。





「長倉クン、中学で生徒会長やってたんだってね??すごぉい!!」

「うん…まぁね。無理矢理だけど。」

「うん、それも藍チャンが言ってたッ。」

「ったく…藍は本当に何でも言うんだから…。」





僕はあきれたように言った。





「…そだね。」

「えッ??」





佐々木の返事に僕は驚いた。





「…あのさ、藍になんか言われたの??変なこと、とか…。」

「えッ??別に…言われてないよッ。」

「そっか…。もし変なこと言ったとしても、あんまり信じなくていいよ??」





僕は笑いながら言った。





「うん…そうだねッ。そうだよ…!!あはは…。」





佐々木は自分に言い聞かせるように言った。
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