春風~HARUKAZE~
「ねぇ周、告られたって本当??」

「はッ??」

「だからぁ…一年生に告られたの??」





藍は興味深々だった。





「何だよそれ??告られてなんかないけど。」





本当のことだった。





「あははッ。だよねぇ??…ほらッ春風、嘘だってぇ!!」

「え…あッそうだったんだぁ…。」

「まぁ周が告られるなんてありえないかッ。安心しなよ、春風ッ。」

「えッ…安心って、そんなこと言わないでよぉ。」





佐々木は真っ赤になりながら言った。





「あッ…ごめん!!」

「もぉ…藍チャンッ。」





その時、僕と佐々木の目が合った。





「せッ先生来るねっ。」





佐々木は真っ赤なまま言って、席に戻った。





「あっれぇ??周クン真っ赤ですよぉ??」





藍は見逃していなかったんだ…。





「なッ!!気のせいだよッ。」

「あはッ動揺してるぅ。」

「からかうなって!!」

「別にぃ。さーてとッ席着こー。」





本当に…やめろって…。





わからないんだ。

自分の気持ちが。

ハルカのときと似てるけど、違う…。

それがひっかかって、前に進めないんだ…。
< 27 / 130 >

この作品をシェア

pagetop