春風~HARUKAZE~
*





「…で、どういうことなんだよ??」





校門を出ると、早速杉山が聞いてきた。





「…俺と佐々木が、付き合ってる…??」

「…あんなに否定してたのに、なッ。」





杉山は、笑いながら言った。





「俺も…付き合うことになるなんて思わなかった。そりゃあ…気になってたけど。」





僕は、杉山に佐々木との会話の一部始終を話した。

話し終わって、黙っていると、杉山が口を開いた。





「…そっか…。佐々木は、いいヤツだと思うよ。ハルカチャンのこともわかってくれてさ。」

「うん…。」

「何かあったらすぐ言えよ??お前は…恋愛に臆病になってるから、さッ。」





杉山は、そう言って俺の肩を叩いた。





「…サンキュ。」





杉山に、話せてよかった。

杉山が、友達でよかった…。
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