春風~HARUKAZE~
本音
*
「…寝てる??…ずかにし…きゃ…。」
「…ん。…っき来た…寝て…。」
ぼんやりと、会話が聞こえた。
…寝てたんだ。
僕は、まだ眠くて、目を開けずにその会話を聞いていた。
「ねぇ、春風…。私、言いたいことあって…。」
「え??何…??」
…この声は、藍と佐々木だ。
「私さー…思い出してほしくない。…ハルカチャンのこと…。」
「……。」
「周は…本当にハルカチャンが好きで、死んでからもずっと好きで。…悲しそうだったもん…。」
「うん…。」
「今の周でいいと思うんだ…。周だって、きっと幸せになれると思う…。」
…幸せ??
“松本ハルカ”を忘れている僕は、幸せ…??
「こんなのひどいかもしれないけどさ……ハルカチャンのことをなかったことにすれば、新しい恋ができるじゃん…。」
藍の声は、なんとなく悲しそうだった。
「…春風のこと、好きになってくれるよ…??」
「……ッ。」
「……春風、諦めきれてないでしょ??」
佐々木は、黙ったままだった。
『諦めきれてない』って、佐々木の方が…??
僕が、じゃなくて??
別れたのって…僕の方からってこと…??
「…寝てる??…ずかにし…きゃ…。」
「…ん。…っき来た…寝て…。」
ぼんやりと、会話が聞こえた。
…寝てたんだ。
僕は、まだ眠くて、目を開けずにその会話を聞いていた。
「ねぇ、春風…。私、言いたいことあって…。」
「え??何…??」
…この声は、藍と佐々木だ。
「私さー…思い出してほしくない。…ハルカチャンのこと…。」
「……。」
「周は…本当にハルカチャンが好きで、死んでからもずっと好きで。…悲しそうだったもん…。」
「うん…。」
「今の周でいいと思うんだ…。周だって、きっと幸せになれると思う…。」
…幸せ??
“松本ハルカ”を忘れている僕は、幸せ…??
「こんなのひどいかもしれないけどさ……ハルカチャンのことをなかったことにすれば、新しい恋ができるじゃん…。」
藍の声は、なんとなく悲しそうだった。
「…春風のこと、好きになってくれるよ…??」
「……ッ。」
「……春風、諦めきれてないでしょ??」
佐々木は、黙ったままだった。
『諦めきれてない』って、佐々木の方が…??
僕が、じゃなくて??
別れたのって…僕の方からってこと…??