親愛なる「丸」
あ、この芸人さんyou tubeで見たことある……あ、この芸人さんも……!
僕のにわかな芸人さん知識でも分かる人たちが続々出てきた。
会場内の空気に比例して上がる僕のテンション。
と……君の笑い声。
いくら何でもでかすぎだ。
芸人さんにとっては格好のお客さんだろうが、隣にいる僕としては恥ずかしすぎる。
芸人さんにウキウキしていた当初の気分に反して、早く終わってくれ……と願うようになっていた。
[ パチパチパチパチ ]
「いやあ~先輩面白かったですね!」
僕も楽しかったよ……途中まではね。
君の興奮冷めやらぬうちにベースから外へ出る。
[ ザァーーー ]
……あーあ、最悪だ。