罪線
いつも通り買い物を済ませ、これから何をするかを考えてみるが、やはりたった一つしか思い浮かばない。


「銀玉遊びだよなぁ……」


この生活になってから、パチンコもなんかつまらない。勝っても負けても生活には何等支障がないからだ。

もしかすると今までパチンコをやっていたのは、勝ち負けよりも、ただスリルを味わいたかっただけなのかもしれない。


そんな事を考えつつも


ウィーン……


今日の昼と同じ様に、正面口の自動ドアの"軽く触れて下さい"と書いてある部分に触り、店内に入る。


「結局何回出たんだぁ?」


名前も知らない女に明け渡した台を見てみようと思い、シマに近付くと……


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