大好きでした
千華は相変わらず彼氏とラブラブな事。


私達三人はここが病院である事を忘れてはしゃいで話した。


千華と清美は中学からの親友。
気が強く背が高くて美人な清美。
私と同じ位ミニサイズの千華。
気を使わないで何でも話せるこの二人が私は大好きだった。


『海音が一緒じゃないとやっぱりテンション上がらないよ。早く退院して遊ぼう!!』
清美がつまらなそうに言う。
私はその一言が嬉しかった。
『ヤブ医者の誤診だからすぐ帰れるって!こんな所に閉じ込められた反動で退院したら海音はじけそう。』笑って千華が言う。

『そうだよねぇ。マジ退院したらストレス発散に付き合ってもらうから。覚悟しといて。』
そう言って笑ってみせた。

二人はこれから買い物に行くらしい。
『海音のその顔見て安心した。みんなにも海音元気だったって伝えておくよ。』と言って病室を出て行った。

帰って行く二人の後姿を見送って、またベッドに入る。

さっきの騒がしかった雰囲気とは違い、またいつもの静寂な病室に逆戻り…。

パジャマで素っぴんの自分が鏡に映る。

『私も買い物行きたいなぁ。』

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