桃色の恋

教室は2階。

階段を駆け上がり、教室へと急ぐ。

「祐…どしたの?」

あ、やばい。

「そっちこそ。体育館行かないの?」

羽鳥と飛鳥が2人で教室にいる。

邪魔しちゃ悪いし、図書室に戻ろうかな。

「もう誰も来ないよね」

「え…でも桃が来る…」

「あいつはどうせサボりだろ」

クチュ…

「んっ…祐…」

2人がキスしてる音が生々しく聞こえてくる。

「待って…桃…来ちゃうから」

「来ねーよ」

「ちょっ…祐っ」

やっぱり人間こういうシーンが目の前で起きると気になるものだった。

ちょっとだけなら覗いても良いよね。

教室の端っこの壁側に飛鳥がいて羽鳥が壁に手をついて、キスをしている。

バレちゃ駄目なのに学校でキスするって…。

「ちょっ…学校じゃ駄目だよ…」

「誰も来ねーから大丈夫だよ」

羽鳥が飛鳥のスカートの中に手を入れた。

さすがに生でこんなシーンを見たらこっちが恥ずかしいよ。

私はもう1度図書室に戻り、飛鳥にメールを打った。









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