みそぢ手前の私と、ちゅうにの彼
プルルルル…


ガチャッ


「はい。水樹です」


電話に出たのは
とても落ち着きがあり
声からも気位の高さが感じられる女性の声だった


「お母さんっ!!寧々はどこっ!!?」


電話に出た女性に怒鳴り込みながら
奈々は、自身の怒りの元凶であるだろう者の所在を尋ねた



「もしかして奈々?急に電話してきて…
あなた今どこ?何してるのっ?」



母からの問いに答えもせず
奈々は再び怒鳴る


「いいから寧々は何処よっ!?」


彼女の声に怯んだのか
母はそれ以上追求せず
落ち着いた声で答えた


「寧々なら今家にいるわ」


「替わって」


間髪入れず言うと
ふぅーと深い溜め息を吐いた母は
渋々といった感じで
寧々の部屋の子機に回した
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