みそぢ手前の私と、ちゅうにの彼
「しらばっくれないでっ!
『想い、醜く…』あれ書いたのアンタでしょ!
今すぐ消してよ!!」


少しの間があって
状況を理解したのか寧々が話し出した



「あっ!あれかぁ!あれ暇潰しで書いたんだけどぉ
いつの間にか人気でてて、今度本になるんだよw」


全く悪ぶれる事もなく説明する寧々に
また奈々の怒りのボルテージが上がっていく


「そんなこと聞いてない!
いいから消せってば!」


半ば半泣きの奈々だったが
次の寧々の言葉によって完全に崩れさる


「ムリだよwだってもうOKしちゃったもん
それにあの話はフィクションって言ってるじゃん
しかも途中からは完全にオリジナルだし…
もしかしてあの時の事まだ根に持ってるの?
でもあれは私悪くないって
しかもちゃんとあの人の事振ったんだよ!
その事で恨まれるなんて筋違いだよ
その後の事だって姉さんが悪いんじゃん?
見なかったことにして仲良くしてればよかったのに
いきなり出てきて泣きながらビンタして…
次の日から私達のこと避けるんだもん
あれじゃあどう考えても駄目でしょ」


……


奈々は何も言えずに
ただ涙を流しその場で泣き崩れた
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