エクソシスト
気がつくと、薫は病室らしき場所にいた。

「生きてんのか…」

そうつぶやく薫の声は、生きている実感を噛みしめるようであった。


あれほどの攻撃を受け、血を流し、意識もはっきりしなかったはずなのに、今は全く痛むところがなかったのである。


「気がついたか」

後方から声がする。

ルーシーだ。


「あの…オレ、生きてるんですよね?」

薫は未だに何故、痛むところがないのか気になっていた。
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