エクソシスト

この前の闘いで自分はあの悪魔を倒すと決めたばかりだった。


こんなところで死んでたまるか！

薫はそう心の中で叫んだ。


すると機能を失ったはずのリングがキィィンという音とともに光をともした。
瞬間、男が放ってきたピストルの弾丸を自身でも驚くような反射神経でよけ、そのまま、男の顔に向かってパンチを繰り出した。


パンチをモロにくらい、男の足元がふらつく。


薫は勢いを止めることなく、殴り続ける。

そして突進力を加えた渾身の一撃を込めたパンチを見舞った。
「でやああ！」

凄まじい威力だった。



男は不自然な方向に首をねじ曲げ、後ろへと吹っ飛んでいった。何度か床に激突し、不規則にバウンドしながら連結部のドアにぶつかってようやく動きをとめる。