エクソシスト
「はぁ…はぁ…はぁ…」

肩で激しく息をする薫の目の前で、男は首を右に大きく傾げたまま、ピクリと指を動かした。


これほどのダメージを受けながらまだ生きている…

やはり、姿は人間だが中身は別のようだ…


薫はその場から離れ、刀を拾い上げながら考えた。

そしてクリスタルをにぎり、本部へと転送された。


そのすぐ前方で両手で頭をつかんで、強引に元の角度に戻していく男の姿を見ながら。
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