エクソシスト
「はぁ…はぁ…はぁ…」

肩で大きく息をしながら薫は自分の手を見やった。

信じられない。

まさか自分がリーダーを拳一発であれだけ殴り飛ばせるなんて。

そういえば前にもこんなことがあった。

薫は両手についたリングを見た。


リングはスゥゥゥという音と共に元の光の量に戻っていった。


やはり、この新しいリングには隠された能力があるらしい。

少しの間、リングをながめていた。

その時だった。

「井上くん!」

佳奈の声に異常なものを感じて、薫は我にかえり、まわりを見回した。

すると一瞬まばゆい光が視野を遮ったかと思うと次の瞬間、薫はメサイアに転送されていた。
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