簪彼女。
「てゃぁああっ!」
バァーン!
扉が開け放たれた!!
「さぁっ!さっそくまーちゃんを探し……に、…い………」
しかし、その後すぐに私の威勢はしぼんでしまった。
その間、0.2秒。
「うわぁ……」
何故なら、そこにはあの高橋君がいたからだ。
「うわぁ……じゃねぇ。むしろ俺のセリフ……」
盛大に私から視線を反らして、見てませんよアピール。
いや、けど、けどもね!?
絶対見たでしょ、だからそんな顔赤いんでしょ……!?
なんて思いつつ、こんな惨劇になったのは私のせいだけれども。
「なっ、ななな、なんで高橋君がいるの!?」
ササッと扉に隠れながら、私は首から上を付きだして高橋君を見た。
「み、見張ってたんだよ!まさかお前、んなタオル一枚で飛び出して来るなんて思わねぇし!」