簪彼女。


「まぁ、そうだけども……」



「ぅん?なんか顔赤いぞ?ま、まさか熱とか。シャワー浴びたあとちゃんと体拭いたか?髪もまだ濡れてるし……」



「ぃうっ……!?」



か、顔赤いですって!?


そんなこと、自分でも気付かなかった。


つい、変な声がでて……心配そうに近付いてくる高橋くんの顔から不自然なくらいに仰け反った。



「な、なんだ……?」



そんな私を見て、困ったような、不思議そうな顔で首をかしげる高橋くん。


なんだろう、なんかおかしいな私。


心なしか動悸が激しいし、確かに顔も赤い。


まさか本当に風邪だったり……!?



「おぉっ!?次は青くなったぞ!?ちょい、コイツマジ大丈夫なのか!?」



「ね、ねぇまーちゃんっ!なに、私そんなに顔色悪いの……!?」



「あー、大丈夫大丈夫。心配ないない」



焦ってまーちゃんに聞くも、まーちゃんの返事はこんなもの。


気だるげに顔の前で手を振っているけれども、これは本当に信用していいものか……。


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