委員長と番長
No.壱
全ての始まりは……
華我高校…。
それは、あたしがこの世で…
死んでも入りたくなかった高校
「…はぁ」
入学して二年目の春…―
既に高校二年生…
今さら駄々こねてられなかっただけど、現実を見ると息をする事でさえ耐えられない。
「…はぁ」
二度目の溜め息。
幸せがどんどん消えていく。
三度目の溜め息をつきかけた時
「平野委員長」
「はい」
名前を呼ばれ溜め息は喉の奥に消えていった。
「これを、井田先生に持ってっておいてくれない?」
「…。」
渡されたのは大きな分厚い封筒中身を見てもいいか聞くと、
ギロリと睨まれた。
「…そんなに大切な物ならば、自分で渡したらどう?」
「面倒くさいんだよね」
「そんなのッ…」
「そんなの知らない」…―
この一言さえ、あたしには
言えない。
言いたい事を飲み込んでしまう
「……―」
「まっとりあえずヨロシク♪」「まっ!!待っ…て…―」
ほらね、遅い。
「……。」
(バカだな~あたし…)