せーの、で忘れてね



「伊久さん、もう就活じゃん。 全然会えなくなるじゃん」


ああ。


こうやって、2人の仲を心配してる素振りを見せて、2人の間柄が気になるの。


結ばれたら嫌なのにね。


バカみたいだね。



「ていうか」


住吉がイキナリ立ち止まってあたしの方を振り返る。




「別に、付き合ってたわけでもねーしさ、俺らって」



あ。


やられた。



これ以上入ってくんな、って。


お前には関係ない、って。



一線ひかれた。



こんちきしょー。


住吉は、闇を抱えてるから


それを、他人と共有しちゃいけないもんだと思ってるから



今あたしとこんなに話せるようになったのも、7年かけたあたしの賜物なのに。





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