君のすべてが見たかった
迷いがない

―今時、ケータイを携帯出来ないなんてバカげてる。


ミチは一目散に自分のデスクに向かっていた。


―いくら機密情報を漏らさないようにとは言っても、こんな不便な事はない。


また、すぐに打ち上げが始まる。


その前に、ケイに『終わったよ』ってメールがしたい。


ただでさえ仕事を優先にして40度近い熱で唸っていた彼氏の元にいけなかったんだから……。


昨日で熱は引いたようだけど、またぶり返してないか気になるし、とにかくメール! メール!!


ミチはメールをチェックしてドキッとした。


(おかしい。今日はまだケイから一通も来ていない。



……………………………
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