君のすべてが見たかった
「実は、俺、この3日間熱に浮かされながらも色々と考えてみたんだ。」
「うん。そして?」
「俺達の今の暮らしって裕福ではあるけど、それって物欲に満たされてるだけで、その代わりいつも何かに追われて急かされているだろう……なんかこのままじゃダメな気がしてさ……。」
「でも、メアド変えたぐらいじゃ何も変わらないでしょ?」
「そう!それなんだよね。取りあえず何かしたくてやってみたけど、多分何も変わらない。生活自体を変えなきゃ意味ないんだろうなぁ……。」
「例えば、すべてを捨てて……山籠もりでもする?」
ミチにはすぐにケイの考えが読めた。
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