君のすべてが見たかった
ケイは自分の荷物を探って“解熱剤”を見つけると、取りあえずミチに飲ませた。
情けない事に薬と言えば、それと胃薬だけしか持ってきていない。
自分のインフルエンザの特効薬はまだ残っていたのに、ミチが移るかもしれないと、まったく想定していなかった自分の甘さに腹が立つケイだった。
――そして、俺は無力だ。
側にいて何もしてやれない。
段々と落ち込むケイだったが、
――いやいや、何かしてやらなきゃ!
ケイはミチの為に今、出来る事を探した。
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