君のすべてが見たかった
椅子がない
私はミチ。
彼氏のケイも、家族も友達もみんなからそう呼ばれてる。
学生の頃は本の虫で、あまり男の子に興味は持てなかったな。
おかげで、今の特殊技術を習得して、今の仕事でかなりのサラリーを得ているが、私にはいつも“潤い”がなかった。
その事は大学生の頃から自覚があったので、常に彼氏のような男友達は欠かさなかった。
好きでもないのに、好きなフリして付き合ってたけど、あまりにも私が素っ気ないので、長くは続かなかったけどね。
別に特別、理想が高いとか、冷めているつもりはないけど、私の心を揺さぶるような男性に巡り会わなかっただけだと、ケイに出会ってから気付いた。
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