年上の君。
別にあたしの家族が仲悪いわけじゃない。
でも特別仲がいいってわけでもなくて‥
やっぱり仲良い家庭をみると、
少しだけうらやましくなってしまう。
「結愛、ついたよ?」
はっとすると、不思議そうなあたしを見ている杏奈とけいたくん。
いつのまにか自分の世界に入り込んじゃったみたい。
「ごめんごめんっ!降りよっか」
車を降りると、普通の家より少し大きな家が目の前にあった。
ここが杏奈の家か。
「きれいな家だね!」
クリーム色の壁に二階にはテラスみたいなのもある。
あたしの家とは大違い。