革命劇愛
「…おい、待ってよ。なぁ、そんなに俺と付き合いたくないわけ?ねぇ。ただの遊びなのに、断んの。…理由、言えよ。答えろよ!!!」
安藤 宰が、観月 優奈の肩に手をかけて聞いている。
―マズい事になりそうだという空気が、皆から流れてきていた。
「…本を読まないで、冷静じゃない人は嫌い。」
「やっと、しゃべったな。じゃあ、真面目に本読んでたら付き合ってくれるわけ?」
「…私の指定した本を読んで、感想文を書いたら、いい。」
「い~じゃん。で、それはどんなルールなわけ?」
「…ちょっと、宰さん。感想文書いてまで、コイツと付き合いたいんですか?そこまでして、何の意味があるんですか?」
「…暇つぶしになるし~。つーかお前、優奈ちゃんの事をコイツなんて呼ぶなよ…。じゃあ、どの本読めば良いの?」
「[Pontoon]の6巻全部、訳書でもいい。1巻につき、400字詰めの原稿用紙350字、3字以内なら少なくてもいい。最後に、300字で全体の感想。誤差は、他と同様。どれも、粗筋不可。期限は、来週の月曜日。」
「う…わ。多っ…」
「よし!その勝負、受けてたってやる!!」
「…………。」
他の人達は、安藤 宰に対してもう何も言わないつもりのようだ。
言っても、無駄だと解っているのであろう。