Come back !! じいちゃん
「なんじゃ、お前。目の前に相手の家があるのに携帯で電話して。」
 
そう言われても、他の家族とか、何か言われるの苦手なんだ。
 
「…いないみたい。」
 
「そうか。仕方ないの。じゃあ、公園に行くぞい。公園に!」
 
「ん?うん。、まぁ、いいけど。」
 
「だいたい、陽一はな。昔から消極的なんじゃ。もっとぐわっといけぃぐわっと。だからもてないんじゃよ。だいたいわしが若い頃はすごかったんじゃぞ!…」
 
だから、それ、さっき聞いた。
 
おんなじ話を毎回。毎回。
 
「もう!じいちゃん。本当にいったい何しに来たのさ!僕の小言言いに来たの?天国に行けるのならさっさと帰ってよ。戻ってくださいよ!」
 
そう言って俺はじいちゃんから離れ走り出した。
 
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