Come back !! じいちゃん
死者の願い
僕は近所の公園の椅子に座っていた。
 
「じいちゃんの阿呆!」
 
確かに僕はじいちゃんこだった。
 
でも、それは昔のこと。
 
少し大人になるたびに。

あぁしろ、こうしろって。
 
お前は長男だからって。
 
小言小言小言。
 
「あれ?陽一君?もう終わったの?」
 
声をかけてきたのは幼馴染の美和ちゃんだった。
 
「え?」
 
「葬儀だったでしょ?さっきまで。」
 
そう言えば、美和ちゃん来てくれてたっけ。
 
「うん。なんだけどね。全然悲しくないんだ。」
 
「陽一君。」
 
「ん?」
 
「スピーチよかったわよ。きっとおじいさん喜んでると思うわ。」
 
…だからそれは恥ずかしいからいいっこなしさ。
 
「うん。じいちゃんさ、いい人だったんよ。」
 
「うん。知ってるわ。いつも、陽一陽一って言ってたもんね?」
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