あの子の恋人
あの子
次の日、いつもより早く学校に向かう道を歩く。
颯太が迎えにきたから。
「颯太も、真摯なことするねぇ」
私はいつもみたいにからかう。
「ったく、可愛くねーなぁ。クラス違うから、朝くらい一緒にいたいじゃん」
颯太が可愛いこと言う。
「颯太こそ、友達のときはそんな可愛いこと言わなかったくせに」
照れ隠しに、またからかう。
「もっと言ってやろうかー?」
「やだっ照れくさいもん」
これ以上、意外な一面とかみせられたら………
ん?みせられたら?
「おい、またボーッとしてる。」