あの子の恋人
谷口はいいやつだ。
悠里が好きになるのもわかるし、谷口と悠里なら爽やか同士でお似合いだし…
でも、その姿を想像するのは、嫌だった。
そんなとき
悠里と谷口が話してるのを見かけてしまったのだ。
「坂井。委員会のプリント、今日までのやつ頼んだ。」
委員会一緒なのか…
「おっけー。先生に渡しとくね。」
谷口が去ろうとすると、
「あ、颯太。」
はっ!?
呼び捨てなの!?
もうそんな仲良く………
いても立ってもいられず
話しかけてしまった。
「あ、谷口。と悠里ちゃん!!二人並ぶと空気が爽やかだねー!!」
「お前の頭周りは、花フワフワとんでんぞ」
谷口が私にでこぴんする。
「ちょっと谷口、だまらっしゃい。」
私が谷口を睨む。
悠里は笑って見てる。
この一見平和な光景から、私達の関係は交差する。