夜光虫
パレードの幻想的な景色の中で、保がそっと手を繋いできた。


ウチはドキッとした。


けど、嫌じゃなかったからそのままにしていた。




その日の帰りは保がアパートまで送ってくれた。


「なぁ」


「うん?」


「マリアちゃん、今彼氏いーひんかったらオレと付き合ってくれへん?」


「保・・・」


ウチは迷っていた。


今日保と遊んでいいカンジやったから。


でも、嘘はつけないー。
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