ロボット少女
今日は、私のクラスに転入生がやって来るらしい。
別に興味はない。
人なんて、嘘の塊。
どうだって良いの。
私の名前は佐藤波音。
クラスでは、笑いもしないしろくに喋らないあたしをみんな
『ロボット少女』
と呼ぶようになっていった。
そんなの、どうでも良かった。
ただ、人の温かさを知ってしまうのが、怖かった。
いつかきっと、最高のところまでもってきて、私を奈落の底まで突き落とすの。
みんな決まって、私を嘲笑いながら助けようとしなかった。
だったら、あたしは
人を信じないし、触れない。
辛いのはあたしだもの。
そんなんなら、ロボットでもなんでも、一人の方がましだ。
いつだって、そうやって自分を守ってきたんだから。