ロボット少女
普段通り、授業が終わる。
1日が終わる。
でも、1つだけ違っていた。
ずっと、川瀬に見られている感覚に陥った。
気持ち悪い。吐き気が治まらなくて、夕方のホームルームを終えたらすぐに、トイレにいこう。
そう決めていた。
けど、私の手首にはひとつの手があった。
顔を上げてみると、川瀬が居た。
背筋が凍りつく。
「離してください。川瀬さん。」
そう、平然を装いながらガクガク震える私は、手を振りほどこうとした。
でも、あいつは
「なんで?君の笑顔は、いつも冷たいの?名前は?…」
変なやつ。
私は黙り込んだまま一生懸命、手を振りほどこうとした。
そうしたら、クラスのみんなが
「川瀬!止めなよ。そんな奴に構うなって。そいつロボットだし。そいつのあだ名知ってるか?…
ロボット少女
…だよ!
止めとけ、喋ったって返事なんか…」
『バン!!!!』
みんなが騒然とした。
私だって、動揺を隠せなかった。
川瀬が、涙を流しながら机を叩いていた。
「そんな…そんな風に言わなくても良いだろ!!?こいつにだって事情があるんだよ!俺は、来たばっかりでなんにも知らないけどさ、あまりにも………」
言葉を詰まらせた。