【短編】或るOLの憂鬱~セクシャルハラスメント


マスターの言葉をきっかけに、わたしの傷は少しずつ癒え始めた。


以前のように、異常なほどに男性を避けることはなくなってきていた。


ゆっくりと、古傷にかさぶたができていった。


しかし、ようやく穏やかな日々を取り戻したところに、昨日の主任のあの出来事だ。


かさぶたを剥ぎ取り、塩を塗り込まれた。


時間をかけて傷を癒してきたのに、いとも簡単にわたしを壊したのだ。


わたしは普通に働いていただけなのに、どうしてこんな目に合わなくてはいけないのか。


「わあぁぁぁぁぁぁっ!!」


わたしは布団を被り、大声で叫んだ。

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