†穢れなき小鳥の殺し方†

「・・・・・・すみません」


そう言いながら俺のスウェットに着替えて出てくる和歌。


「別に」

「ちゃんと洗ってお返ししますから」

「当然」

「あの・・・・・・」

「なに」

「あたしの服、干してもいいですか?」

「・・・・・・好きにしろ」


本気でこいつに『掃除』の才能はないな。

それでも、


「――よし」


和歌はブカブカのトレーナーの袖をまくって掃除を続けた。

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