†穢れなき小鳥の殺し方†

土曜日の客はなかなか帰らない。

だから日曜日も朝帰り。


「あぁ、朝日が目にしみる」


今日は寝る。

絶対に――。




そう思ったのに。


「・・・・・・何やってんの?」

「あ、おはようございます」


玄関に和香がいた。

思わず時計を見るとまだ8時。


「あ、えと、服を返さないとって。ちゃんと洗いましたから!」

「・・・・・・」

「それに今日は日曜日で朝からお掃除できるし」


本当にやる気があんのか?

そう聞いてやりたかったが、


「俺、寝るから」

「えっ?」

「好きにしろ」


ただ眠りたくて、もうどうでもよかった。

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