†穢れなき小鳥の殺し方†
『・・・・・・ショウ、一体どういう』

「金、ないんだろう?」

『――そ、そんな事っ』


やっぱ、電話でよかったな。


『だっ、大丈夫よ!お金なんていくらだって』

「和香から聞いたよ」

『嘘よっ!そんな子の言葉っ、全部嘘よ!!その子は昔っから嘘つきなんだから!!』


笑い出しそうな顔を見られなくて。

自分の娘を嘘つき呼ばわりなんて。


「でも俺、こいつに会うなって言われちゃったし、金のないお前になんて興味ねlし」

『ショウ!!』

「じゃあな」


まだ何か叫んでたがこれ以上ヒステリックな声を聞きたくなくて、切った。

目の前でただ涙を流す和香に、


「これでいいんだろう?」


俺は優しく笑いかけてやったのに和香は、


「・・・・・・はい」


としか答えなかった。

『ありがとうございます』ぐらい言えよ。

だけど俺は心が広いから許してやることにした。

< 129 / 203 >

この作品をシェア

pagetop