†穢れなき小鳥の殺し方†



ガチャンッ


派手にガラスの割れる音が聞こえた。

その後には、


「すっ、すみませんっ!」


和香の声。

実は今日2回目。

2ヶ月前の和香なら当然の事でも最近は珍しい。


「おい」

「あっ、明日代わりの物を持って」

「なんかあったわけ?」

「――え?あっ!」


俺の声に驚いて・・・・・・。

震えた指はガラスの破片に傷つけられて、その傷から一筋赤いものが流れる。


「なに、も――」


無いはずが無い。
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