†穢れなき小鳥の殺し方†


以前は綺麗だった栗色の髪は艶を失い、

ピンク色だった頬は少し色あせて見える。

元々細身だったが、最近は更に痩せて――。


そして、今日は失敗の繰り返し。

色素の薄い瞳はどこか虚ろで、気がついたらボーっとしてた。


「何があった?」


別に親切で聞いてるわけじゃない。


「本当に何も――」

「絶対服従」

「えっ?」


僅かに跳ねる栗色の髪。

色素の薄い瞳が大きく開かれ俺を映す。


「話せよ。お前に拒否権なんてないだろう?」


これは『復讐』のはずなんだ。

あの時、俺を憐れんだお前に、


『可哀想に』


と言って俺を満足させるための――。

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