†穢れなき小鳥の殺し方†

今夜は同伴もなくて店の奥で待機。

『No.1』になりたいとは思わないけど、生活できるだけの金は欲しいわけで。


「指名、入んねぇかな?」

「なら、『営業』しろよ」


そう言いながら俺の頭を小突いたのはセイヤ。

勿論、源氏名だ。

ホストの名前はキラキラネームなやつが多い。

ってか、オーナーの趣味だけど。


「営業?『枕』?」

「死ね」

「いて」


また俺を殴りやがった。

うちは『枕営業』禁止。

まぁ、中にはこっそり隠れてやってるやつもいるけど。

やりたい奴はやればいい。

俺はやりたくないからやらないだけ。
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