†穢れなき小鳥の殺し方†

結局、なにも得ることなく家に帰るしかなかった。


俺は受験生で、この冬には受験して、春になったら大学生で――。


そんな普通すぎる将来はもうない。

俺はシャーペンを放り投げてベッドに転がった。

勉強なんてもう意味がない。

このまま倒産ってなったらどうなんのかな?


俺は『倒産』することとか、『借金』とか、

そう言うのを理解してるようで、

理解できていなかった。

< 74 / 203 >

この作品をシェア

pagetop