†穢れなき小鳥の殺し方†

「ん?ちょ待てよ。日曜日だろ?銀行なんて」


あいてるはずがない。

いや、そもそも道が――、

違う。

どこに?


ルームミラー越しに親父の顔を見たけど、唇は真一文字に結ばれたまま。

俺はそれ以上何もいわず、窓を流れる景色を眺めた。

街中から幹線道路へ。

そして、


『高級住宅地』へ。


「目的地周辺です」


ナビの声に俺はどこに向かってるのか理解した。


車が止まったのは大きな家の前だった。

表札は、


『叶』


たった一文字。

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