†穢れなき小鳥の殺し方†

真っ白で豪奢な建物は黒い格子に囲まれてまるで洋館。

庭には綺麗な花が咲いて・・・・・・。

周りにも似たような家があったけど、この家はまた別格だった。


車から降りて親父が門の前に。

呼び鈴を押そうとして――


ガラガラと開けられるガレージ。

そして、


「あぁ、もうっ!なんで私まで」

「ママ、そんなこと言わないで。折角おじさまが――」

「行きたくないなら来なくていい」

「パパ!」


綺麗に着飾った『家族』の姿が見えた。

どこかパーティにでも行くのか。

ドレスにコート、ババァの首からはおもちゃのような宝石、それは耳からも下げられて。

それに比べ、娘は幼いせいかまるで『発表会』ちっくな服装。

おっさんは勿論スーツ姿で。

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