†穢れなき小鳥の殺し方†
母親の生命保険は解約されてて、
「この葬式代、誰が出すの?」
「香典でなんとかなるだろうが」
「うちはまだ30万貸してたのに」
「いいじゃないか、わしなんて――」
悲しんでるのは母方の婆さんだけだった。
問題は金だけじゃなくて、
「誰が引き取るんだ?」
俺自身が問題の対象。
結局、
「うちは義母さんも面倒見てるのになんでこの子まで・・・・・・」
「仕方ないだろう」
俺は婆さんのいる叔父の家に行くことになった。
「高校卒業したら出て行くよな?」
それが条件で。