俺様王子の初恋
「 メイド、やんねーの? 」
「 ・・・しませんよ 」
「 なんで? 」
「 私がメイドって気持ち悪いし
それに、泰雅先輩来な・・・・ 」
ハッ、と顔を上げた瞬間
蒼白したような、赤面したような
とにかく暑くて寒くなった。
「 ・・・・・へぇ?俺が行かないと
葵はメイドをやんねーの? 」
「 ・・・・・っ 」
「 そういうこと言ってると
またつけこむよ? 」
できることなら、そうしてほしい。
今だってきっと”助けてください”と
言えばどこかで私を匿ってくれる。
意地悪だけど、本当は優しい人だから。