俺様王子の初恋
「 ・・・あ、の・・? 」
手から滑り落ちたペンを拾おうと
テーブルに手を伸ばすと、その手を
彼が掴んで、
「 や、やめてください! 」
そのまま、私の手の甲に唇を寄せた。
今の私の顔は”嫌悪”しか表して
ないんだろうけど、彼はそんな
私の顔をチラリ、と一度見て
ふっ、と口元を緩めて
そのまま、私の手にキスをした。
─────────バッ
「 ・・・こういうの、嫌いです 」
手の甲を押さえながら、
私は教室から飛び出した。