俺様王子の初恋
「 退学させようとしてたんだろ 」
そんなマイペースは、
たった一言で一気に引き戻された。
「 ココで、俺が葵とスれば
停学どころじゃねぇもんな? 」
”逃がさない”
そう言っているみたいな先輩の目に
一条先生は大きな溜息をついた。
「 ・・・・やめろって言っても
やめないでしょ? 」
「 当たり前だろ 」
「 それに今じゃ本当に”理由”が
できちゃったんだもんね~ 」
相変わらず私の上に乗っかったままの
先輩の顎を人差し指で持ち上げて
”ねぇ?”と意味深に笑った。